高等専修学校の卒業は、学歴からするとどのような扱いになるの?
中学校を卒業して、普通の高校ではなく高等専修学校を卒業した場合、修業年限によって、高卒扱いか、短大卒扱いか、それらとも異なる扱いになるのか。
これは多くの人が思う疑問なのではないでしょうか。
調べてみますと、単に修業年限だけで、これらの学歴が適用されるというわけではない模様です。
今回はそのしくみについてご紹介いたします。
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高等専修学校とは?
高等専修学校は、昭和51年に新しい学校制度としてつくられた専修学校、つまり社会に出てから生きる専門的技能を中心に学習する学校のうち、中学校卒業者を対象した過程のことをいいます。このほかに専門課程というものもあり、こちらは社会人などどのような方でも入ることが可能です。
高等専修学校の進路状況では、平成24年度の卒業者14.549人のうち、就職が7.844人、
進学その他が、6.705人となっています。
高等専門学校と高等専修学校の違い
高等専門学校では、5年卒業時に準学士という称号が付与され、これは短大卒と同じ扱いになりますが、高等専修学校では、5年生を卒業しても基本的には高卒の扱いであるという違いがありますので、注意して下さい。
高等専修学校は進学次第で上位の学歴が入手可能
なお、高等専修過程の3年間を終了すると、1~4年の専門学校過程へと進むことができます。
ここで、
2、総授業時間が1700時間以上
3.試験等で成績の可否を判断する過程である
上記の条件を満たせば、専門士という称号が付与され、これは短大卒と同等の扱いをうけます。
そして、
2、総授業時間が3.400時間以上
3.試験等で成績の可否を判断する過程である。
更に上記の条件を満たせば、高度専門士という称号が付与され、これは大卒と同等の扱いを受け、大学院への進学も可能です。
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高等専修過程に所属しながら、高卒の資格をゲットしよう
通信制高校との技術連携や、大学入学資格付与指定校に認可されている高等専修学校では、高卒の学歴を得ることも可能です。
技能連携とは、高等専修学校に在籍しながら連携先の通信制高校にも在籍し、通信制で高等学校の内容を勉強するというものです。
ちなみに、連携先の通信制高校の生徒も高等専修学校で職業訓練を受けるカリキュラムが単位認定になるというシステムを採用しているので、双方の学生にメリットがあるといえます。
大学入学資格付与指定校は、高卒と同等の高等教育を受けさせる能力を自前で有する高等専修学校です。
ただし3年制に限り、1年、2年制の高等課程では、残念ながら高卒の資格は得られません。
専門で学ぶ職業によって、この年次は異なり、例えば調理を学ぶ場合は一年制の過程が多いようです。
1年や2年制で高卒資格が欲しい方は、卒業後も通信制高校で勉強することで高卒資格を得ましょう。
■高等専修学校の学歴扱いは、年次で一言でくくれずに様々
以上をまとめますと、高等専門学校は一律で短大卒の資格が得られるのに対して、高等専修学校は中卒から高卒、そして専門課程へと進めば成績次第で短大卒、大卒まで、幅広い学歴を得ることが可能な奥の深い学校なのです。
■就職に有利な高等専修学校といえど、学歴はとっておこう
さて、高等専修学校は高卒あるいは中卒であるにもかかわらず就職率は高く、一概に採用の可否が学歴によるもののみではないということを表していることがわかりました。
しかしそれでもなお、学歴にこだわりたい場面は出てきます。
その代表例は給与体系です。中卒、高卒、短大卒、大卒とで、初任給の基本給の額に差異を設けている企業は多いからです。
というわけで、高等専修学校を選ぶ場合にも、なるべく高卒や短大卒、大卒の資格を満たすために、勉学に励んでみてはいかがでしょうか。
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