なすを離乳食にするときに、アレルギー症状を避けるためには?
先日大地震にみまわれた熊本県は九州随一の農業県でもあります。
地震が起きたからといって、熊本のおいしい農作物の品質は被災前と変わりません。
そこで、熊本の野菜や果物を食べて応援しようではありませんか。
これからの暑い季節に特においしく実るのが、なすです。
熊本では夏収穫の品種や、秋収穫の品種、生でも食べられるあくの少ない品種や、非常に大きな品種など、なすのバリエーションは全国でも屈指です。
なすは柔らかく淡白な味わいであることから、離乳食の材料としても人気です。
今回は、離乳食としてなすを用いる際に気をつけるべき、アレルギーについてご説明いたします。
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健康によい野菜や果物でアレルギーが?
野菜や果物を食べたときに、口やのどのかゆみ、口唇のはれや、顔が赤くなったりといった症状が出る場合があります。
これは、野菜果物過敏症とよばれ、花粉症、アトピー性皮膚炎、それにぜんそくをもつ人は、同時に併発していることが珍しくないものです。
過熱の徹底で、なすでアレルギーが出るのを予防
なすによって、野菜果物過敏症の口腔アレルギーを起こす原因は、同時にヨモギ花粉の花粉症である場合が多く、これはヨモギ花粉と体内の抗体が結びつき、くしゃみや鼻水などの花粉症の症状が起きるわけですが、この体内の抗体がなすのアレルゲンにも同様に結び付くためです。
この野菜果物過敏症は、対象の野菜や果物を加熱すると症状は出ないことが多いため、なすを離乳食として与える場合には、必ず加熱を徹底することです。
そもそもなすにはアクがありますので、食べさせようとしても赤ちゃんが嫌がると思います。
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アルカロイドにも注意しよう
なすを食べる上で、アレルギーともうひとつ、アルカロイドにも注意しましょう。
このアルカロイドは、神経伝達物質と化学的な組成が似通っているために、生理的な変化を体に対してもたらす可能性があります。
例えば、多幸感を誘起する命令を出す体内の神経伝達物質に組成が似たアルカロイドを摂取すると、それをとっただけで気持ち良くなるので、中毒になります。
なす科の野菜に含まれるアルカロイドは、品種改良によって微量になっています。
まだ熟していない青いトマトや、ジャガイモの芽の部分などは、濃度の高いアルカロイドが含まれるものですが、それでも重篤な症状になるのはまれです。
なすに含まれるアルカロイドには、なすニンとソラニンがあり、これらは人によっては下痢や消化不良、頻脈などの症状が現れることがあります。
皮やヘタの除去と、水晒しを徹底
人の体内に薬物が入り込んだ時、急激に作用するのかどうかは、体重に相関しますので、やはり赤ちゃんに与える食べ物に含まれる刺激のある物質に対しては、ある程度神経質になる必要があります。
なすでアルカロイドがふくまれる可能性が高いのは、ヘタの周辺と皮、それに皮の間際ですので、その部分は大人が食べるなり、取り除いたりした方がよいでしょう。
また、このアルカロイドは水溶性ですので、例えば焼きなすの皮をむいて水によくさらしたものをつぶして離乳食とする等の工夫をするのは、とても賢いやり方だといえます。
または、絹ごし豆腐や柔らかめに炊いたおかゆなどでかさましをして、そもそもなすばかりを大量に食べないようにするのも有効です。
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