栄養成分豊富で、新鮮ななすを目利きしよう!
飲食業界ではよく、材料の仕入れの段階で、良い品物を吟味して仕入れる、「目利き」の能力が、その店の実力を左右するといわれています。
新鮮な食材を見分ける方法は、食材の種類ごとにコツがあり、例えば魚であれば眼が透き通っているものを選ぶとか、野菜であれば軽くおして見て、身が固く引き締まっているものを選ぶなどの判断基準があります。
さて、夏野菜の代表格であるなすを上手に目利きする方法を、今回はご紹介します。
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良質ななすの見分け方(胴体編)
・ツヤがあってシワがない
・濃い色のなすが良い
麻婆茄子やフライなど、火を通して比較的濃い味付けをする料理ならまだしも、浅漬けやぬか漬けなどの漬物、山形や長野の郷土料理「だし」などの、なすを生で食べる料理の場合、この鮮度が良いかどうかは、料理の味を大きく左右します。
まずは表面を見て、そして手にとってさわってみましょう。この時、表面に適度な水分があり、つややかでシワなどがよっていないなすが鮮度が良いなすです。
野菜はみずからの身を守るために、皮の表面にワックス成分をコーティングしますが、まだ収穫されて時間がたっていないものは、このワックスがきいていて、つややかに見えるのです。
色の濃さにも着目しましょう。生活習慣病の予防になるポリフェノールは、植物が外的な刺激や酸化から身を守ろうとすることで生成されます。
そこで、大きな刺激、すなわち豊富な日光による紫外線の刺激を受けた、濃い色のなすが望ましいです。
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良質ななすの見分け方(ヘタ・トゲ編)
・茶色いヘタはダメ
・ツルの部分にトゲがあるなすが良い
次に、ヘタとトゲを見てみましょう。
ヘタが身と同じように鮮やかな緑色と、紫色の混ざったような色合いをしていれば、鮮度は良好です。
これが茶色っぽいとよくありません。
なすは、ワルなすビやクコなどの他のなす科の植物の多くにも見られるように、ツルの部分にトゲがあります。
「きれいなバラにはトゲがある」とよくいいますが、「おいしいなすにもトゲがある」というわけです。
このトゲが鋭く硬く、弾力があって、ふれるものを傷つけるようななすが鮮度が良いなすです。
ひときわ暑い今年の夏に、命を守るなす
なすにはカリウムとカルシウムがともに豊富に含まれています。
夏は発汗などで電解質が失われるので塩分を多めに、などといわれるのは聞いたことがおありだと思います。
呼吸、脈拍などの働きを正常に保つ自律神経の伝達には、これらの電解質、つまり容易にイオン化される金属が欠かせないからです。
塩分によるナトリウムの摂取はもとより、カリウムとカルシウム、そしてマグネシウムとクロムも十分に摂っておきたいところですが、このうち2つはなすがカバーできるというわけです。
漢方でもなすは実力が折り紙つき!
漢方の世界では、なすは涼の性質をもつとされており、体が余分な熱をもつことで起こる諸症状をいやします。
例えば便秘、気分のいらいら、のどの渇きなどです。
なすのみそ汁を作ってからさまし、冷たいまま食べると特に夏の暑い季節にはおいしいものですが、なすの漢方的な涼の効果と相まって、非常によい暑気払いになるというわけです。
皆さんも今年の夏はなすをたくさん食べて、夏バテ知らずでいきましょう!
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