はたはたの漢字の由来は?どんな魚なの?
鱸、鰤、鰈といった魚編の漢字はどれがどの魚を表すのかなかなかピンと来なかったりもしますが、そんな魚編の漢字に詳しかったり好きだったりする人も結構いますよね。
さてそれでは魚編の漢字に詳しい人に質問です。
「鰰」は何と読むでしょうか?
答えは「はたはた」です。
魚編の漢字が好きな方に向けて、はたはたという魚の名前の由来や鰰という漢字の成り立ちについて説明したいと思います。
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鰰という漢字の意味と由来
それではまず、ははたはたに「鰰」という漢字があてられた由来について見ていきたいと思います。
よく見ると鰰は魚編と神に似た文字が組み合わさってできています。
そしてこれは古代の雷の神である霹靂神(はたはたかみ)に由来していると言われています。
ちなみに霹靂神というのは昔の呼び方で雷神のことで、簡単に言うと雷の神様のことです。
雷が鳴る荒れ模様のの海の岸に群がるはたはたを見て、昔の漁師さんたちはまるではたはたが雷の神に使わされてやってきたかのように思えたのかもしれません。
また昔は雷を神鳴と表していたことも、はたはたにこの神という漢字があてられた由来とされています。
はたはたの名前の由来は?
次になぜ北日本でよくとれる体長20㎝ほどのこの魚がはたはたと呼ばれるようになったか、その由来について見ていきたいと思います。
はたはたというのは、古語で雷に深く関係している言葉です。
ハタハタというと昔は今でいうゴロゴロと同じような、雷の音を表す擬音語でした。
そして同じく古語ではたたくというと、雷鳴がとどろくという意味です。
普段深海で暮らしているはたはたは雷が鳴ると産卵のために海岸にやってくるという習性があるため、もっぱら雷が鳴る荒れ模様の海でよく獲れる魚として昔からよく知られていました。
このことから雷にまつわる名前で呼ばれるようになったと言われています。
はたはたはあまりにも雷とのつながりが深いことから、「鰰」以外にも魚編に雷の「鱩」という漢字が使われることもあるんです。
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はたはたってどんな魚なの?
ここまで鰰という漢字の由来や意味を紹介してきましたが、最後に少し、はたはたという魚がどんな魚なのかにも触れておきたいと思います。
はたはたは秋田や山形といった北日本でよく食べられている魚で、塩焼きにしても田楽にしても煮込んでもおいしく食べられるんですよ。
北日本以外の地域ではあまりはたはたという魚を聞いたことのないという人も結構いるのではないでしょうか。
はたはたはスズキの仲間の全長20㎝ほどの魚で、背中に斑紋があってうろこがないのが特徴です。
また、はたはたはブリコと呼ばれる卵をもったもののほうがより好まれ、値段も高いです。
子持ちシシャモのようなイメージで、ブリコを持ったはたはたは食感や風味が段違いにおいしいと言われているんですよ。
まとめ
- はたはたは雷の日によくとれる魚
- 昔の言葉でハタハタは雷の音を表す
- 雷が鳴ることをはたたくとも言っていた
- 鰰は魚編に神のような文字
- 古代の雷の神霹靂神(はたはたかみ)からきている
- 古語で雷が神鳴と表記されていたのにも関係が
秋田県や山形県で郷土料理として昔から親しまれているハタハタですが、こうしてみていくと、はたはたは呼び名も「鰰」という漢字の由来も雷と強い関係があることがわかります。
昔今よりはるかに技術の劣った船で、はたはたを獲るために雷鳴とどろく荒れ狂った海に船で向かうのは、かなりの危険を伴ったのではないかと思います。
命がけで漁に向かう漁師さんたちには、きっとはたはたは畏れ多いような特別な魚に思えたんでしょう。
でも北国の雷の日によく獲れる、雷の神に遣わされた魚なんてちょっと神秘的ですよね。
魚編の漢字の由来を見ていくだけで、その魚の生態や歴史についても知ることができるのは面白いですよね。
次から魚を食べる時には、その魚の漢字や由来についてもちょっと考えたり調べたりしてみるのもいいかもしれません。
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