着物の黄ばみ対策!春は和服でキメたいあなたへ
卒業式や入学式、春は何かとフォーマルな装いが必要になる季節です。
普段は洋服を着ていても、友人の結婚式やかしこまった席、子供の記念日には和服や着物でバッチリ決めて挑みたい!と考える方は多いでしょう。
ですが、常日頃から着物を着ていないと、洗濯やお手入れはどうしたらいいのか疑問ですよね。
いわゆる晴れ着やシルクの着物などは、袖を通したらその都度クリーニングに出したり洗い張りをしたりと、最終的には洗濯のプロに任せるのが一番です。
たとえ汚してしまっても、すぐにケアできるのなら問題はないのですが、外出中だと帰宅がいつになるか分からない場合もありますよね。
今回は、着物(晴れ着)で出掛けた際に、予想外に出来た黄ばみや汚れの応急処置と、汚れを重症化させない方法について紹介します。
着物の黄ばみ汚れを防ぐ方法&応急処置の方法は合わせて3つ
着物(晴れ着)が汚れたり、黄ばんでしまった場合は、汚れの度合いによって対応が違ってきます。
着物は洋服の時よりも動きが制限され緊張するためか、汗をかく量が増えてしまうんです。
すると、汗染みや皮脂汚れが着物に付着してしまい、これらを放っておくと黄ばみ汚れになってしまいます。
- 汗を吸い取る
- 軽く濡らしてたたく
- 洗濯する
たくさん汗をかき、簡単に応急処置をほどこす場合は、表面の汚れを弾いてから手持ちのハンカチやタオルでシミが広がらないよう吸い取ります。
すでに汗ジミが出来てしまっているなら、霧吹きで水を含ませて、乾いたタオルでトントンと叩いてから干します。
上記の2つの対処が面倒だと感じるなら、洗える着物を購入し自宅で洗濯してしまうという手もあります。
それでは以下より、それぞれの詳細を紹介していきます。
対策① 汗をかいたらすぐに吸い取る
着物に限らずどの衣類にも当てはまりますが、汗をかいたり皮脂汚れがついたまま放置してしまうと、黄ばみはどんどん進行し、汚れ落ちが悪くなってしまいます。
出来るだけ素早く、汚れの元を取り除けるかどうかが、黄ばみが重症化するかどうかのカギになるわけです。
外出中や人と会っている時は中々難しいですが、お手洗いに行く機会にサッと簡単に汗を吸い取っておくだけでも随分違うと思います。
急いでいるからといって、ゴシゴシこすったり、おしぼりで拭いたりするのはNGです。
着物が変色してしまったり繊維を傷めるおそれもあるため、使うのは持参した白色のハンカチやガーゼにしましょう。
ちなみに、着物を着用している場合は内側に襦袢を着ているかと思いますが、この襦袢を汗取りパット付き和装肌着にすると、急な汗にも焦ることもなく精神的にラクになっておすすめです。
対策② 汗ジミが出来てしまったら霧吹きで水を含ませる
すでにくっきりと汗ジミが出来てしまっていたら、帰宅後すぐにシミ部分に霧吹きでシュッシュッと水を含ませてから、乾いたタオルで軽く叩きながら水分を取り除きます。
決してこすったり、絞らないようにして下さいね。
その後、風通しの良い場所にしばらく干しておきましょう。
汗は水性の汚れなので、汗ジミだけならこの方法できれいになりますが、同時に皮脂汚れや他の汚れも染み込んでいる場合は黄ばみが残ってしまうことも。
油性の汚れならベンジンが効果的ですが、普段から着物の扱いの経験がないと逆にトラブルになるおそれもあるので、この方法でシミが消えないならクリーニングに出すか、洗濯のプロにお願いするほうが良いでしょう。
自宅で出来る対策は、あくまでも汚れの度合いがひどくない場合ですので、少し試して無理そうなら手っ取り早く専門家に頼んで下さいね。
対策③ 洗える着物を用意する
着物の最大のウィークポイントは、家で気軽に洗えない点です。
デリケートな素材が使われることが多いため、素人判断で手入れして取り返しのつかないことになったらどうしよう…と思ってしまいますよね。
シルクやアンティークの着物は家で洗うのはご法度ですが、最近では自宅で洗える着物も沢山あるって知っていましたか?
基本的には普段着の透けない単衣仕立てで、素材は木綿やウール等の天然素材やポリエステル等の化学繊維で、「洗える着物」としてネット通販でも数多く販売されています。
「お手入れが面倒なイメージ。クリーニングに出すと高そう。」
今までは、こういった理由で敬遠されていた方も少なからずいたでしょうから、汗をかいたり泥はねで汚したとしても、他の衣類と同じように自宅で気軽に洗えるというのは、嬉しいポイントだと思います。
汗や皮脂で黄ばんでしまったとしても、普段、他の洋服にするような処置で洗濯できるため、かなり手入れの敷居が低くなり、着物を着る機会も増えるのではないでしょうか。
まとめ
- 着物は洋服以上に汗をかくため、汗ジミが出来やすい
- 汗をかいたら、できるだけ早く持参の白色のハンカチやガーゼで吸い取る
- 汚れを吸い取る時は軽く叩くだけ。こすらない、絞らないこと。
- 汗ジミが出来てしまったら、霧吹きで水を含ませたあと水気を取り除き、しばらく干して乾かす
- ひどい汚れは無理せず専門家に頼むのが一番。
- 自宅で洗濯できる「洗える着物」もおすすめ
華やかな色味の晴れ着は、場が明るくなり周囲の目を引きますし、クラシックな柄や落ち着いたモダン調の着物は凛とした雰囲気を演出して、引き締まった印象を見る人に与えます。
自分で出来る応急処置と黄ばみ汚れ対策、そしてクリーニングや専門家への依頼を上手に使い分けて、お気に入りの着物を綺麗な状態で大切に長持ちさせていきたいですね。
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