B型肝炎の予防接種。果たしてその効果は?

B型肝炎の予防接種。果たしてその効果は?

「肝炎」という病気の名前を聞いたことがあるでしょうか。

種類がA型~E型まであり、日本人にはA~C型が多く、テレビのニュースなどで聞いたことがある人もいると思います。

中でもB型肝炎は、妊婦から胎児への感染、注射針や医療道具からの感染、そして感染が一時的ではなく慢性化することや、後に肝臓癌などを引き起こす場合などもありA型やC型と比べると心配な要素が多いです。

B型肝炎ウィルスによって起こるこの肝炎は、日本では約100人に1人が感染していると推定されていますが、予防接種によりどのくらい防ぐことができるのでしょうか。

ここでは、B型肝炎の予防接種の回数と時期、対象者、費用について見ていきます。



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母子感染防止(ママからB型肝炎ウィルスを受け継がないため)の接種

B型肝炎のウィルスを体にもっている人が妊娠すると、主に血液によってウィルスが胎児に感染します。

この場合、生後12時間以内、1ヵ月後、6ヵ月後の3回に分けて赤ちゃんの体に免疫をつけるために接種をします。

その後、血液検査をして免疫ができたかどうか確認し、十分でない場合は追加で接種をします。

このような接種により、B型肝炎に感染することを予防するという効果が期待できます。

また、ママから赤ちゃんにB型肝炎のウィルスが受け継がれるのを予防するための接種は必須となっていて、費用は無料です。

通常の接種は母子感染防止の接種と同じ?

母子感染防止目的でない通常の接種は、平成28年6月現在で希望者のみ(任意接種)で費用は自己負担です。

回数は生後2ヶ月、その4週間後、そして20~24週間後の3回に分けて接種をします。

費用は、1回3000円~8000円と医療機関によって差がありますが、3回するとなるとかなりの金額になります。

使用されるワクチンは母子感染予防のワクチンと同じで、違いは接種のスケジュールが緩やかなことと、費用が自己負担だということです。

ワクチンの効果は母子感染防止と同じくB型肝炎の感染予防で、ほとんどの人が感染を予防することができます。



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任意接種(希望者のみ)から定期接種(必須)へ

平成28年4月1日以降に生まれた生後1歳以下の赤ちゃんは接種が定期接種(3回)となることが決まり平成28年10月頃からの実施となる見込みです。
(参考URL
 厚生労働省:http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10905750-Kenkoukyoku-Kanentaisakusuishinshitsu/0000117609.pdf )

B型肝炎の予防接種は外国ではすでに定期接種となっている国もありますが、日本では今後は任意接種から定期接種になります。

その背景には、B型肝炎にかかった人は後に慢性肝炎を発症したり、その後は肝硬変、肝がんになることがあるためです。

そして、最終的に肝がんになる可能性を考えた場合、他のがんには予防接種がないのですが、B型肝炎の予防接種を受けることで肝がんの予防にもつながるのです。

まとめ

B型肝炎の予防接種には、母子感染予防、通常接種と2種類あります。

3回に分けて接種しますが、母子感染予防の場合も通常接種の場合も時期が違うだけでその効果はどちらも期待できます。

今までは任意接種だったのものが定期接種に変わるということは、国がB型肝炎の予防を重視しその予防接種の効果を信頼しているということではないでしょうか。

注射というと子供は怖がるものですが将来的に肝がんの危険性まで考えると、子供がすでに大きくて定期接種の対象でなくても積極的な接種が望ましいと思われます。



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